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業績が長期的に安定している会社の特徴

2022.10.14更新

驚くべき速さで欧米各国が利上げし、景気悪化懸念で利上げができない日本は極端な円安になっています。ここまで来ると流石に身近なところにまで悪影響が出ています。
お客様の収益もそうですし、自分自身の生活でも「え ? いつものペットフードが 2 倍の値段 ?」みたいなことが起こっています。
インフレはアメリカで 9%を超えるなどかなり深刻ですが、日本も戦後の混乱期を除いても、それなりに高いインフレ率を計測した時代がありました。1980 年代後半のバブル期ではピーク時で3.27%ほどのインフレだったようです。
そういえば私が学生だった頃も、西新のラーメン屋の値段が毎年上がり、高校入学時 1 杯 350 円→卒業時 500 円になっていました。
一方で、「給与が上がっても物価が同等に上がって実質的な生活は豊かになっていない」と、ニュースになっていたのもよく覚えています。全体最適なインフレ率、為替レートはどのあたりなのか ?とても難しい問題だと改めて感じております。

とにかくやりきる組織に!
さて、仕事柄いろいろな企業様、医院様に訪問していますが、長期的に業績が安定している先にはいくつか共通項があります。
▪経営トップの探求心が強い
→今の社の状態、商品の品質、品揃えで良いと思っておらず常に向上しようと努力している
▪変革を恐れず、日々仕事のやり方や仕組みを変えている
→小さな変革(取引先との交渉、仕事の手順、給与制度、広報手段、人事等々)を常に行なっている
▪スタッフがトップの手腕を信頼している
→変革する組織では朝令暮改が常になりますが、スタッフが「社長が言うなら仕方ないな !」と即座に対応している
▪会社としての対応が速く、スタッフがよく働く
→会社の勢いは、大体レスポンスの速さに表れます
そして、何より感じるのは「徹底度が高い」ということでしょうか。

日本電産の永守重信会長は、何事も「出来るまでやる」を信条とされています。19 年連続増収増益の吉越浩一郎氏も、同様の事を常に仰っています。しかし、言うは易く行うは難しです。

私もよくスタッフに「〇月〇日までに〇〇するように」と通知を出しますが、スムーズに完遂されることは稀です。例えば、先日はスタッフに、ある業種の収益状況を全てデータ入力するように言いました。1 週間経って、期日前日での入力率は 47%。何も言わなければこんなものなのです。
そこで、改善のために行ったことは、
・どうしてこれが必要なのか朝礼で私から再度説明
・全社向けのメールにて全件今日中に入れるよう強い口調で通達
・入力していない人は個人名を公表すると予告
・サボりが悪質な人は直接呼び出すと警告

その結果は 100% 入力完了でした。
このくらいしつこくやらないと、100% にはなりません。
「うちの社長はやらないと怖い。どうせやらなきゃいけないなら、叱られる前にやろう……」というような具合でしょうか。それでもやれているだけまだマシでして、最悪なのは、「ほっとけば、社長はそのうち諦めるだろう」というサボりの風潮が蔓延することです。
こうなると往々にして業績は右肩下がりになります。
円安やインフレなどの外部環境は変えられませんが、社風は自力で変える事ができます。
会社の業績が悪化して困るのは当のスタッフ達でもあります。

スタッフのためにも、是非会社の徹底力を磨いていただければと思います。

経営は性善説と性悪説どちらですべきか

2022.10.03更新

ある会社で事業承継が行われました。
事業承継は鉄道のポイントの切替みたいなもので、
失敗すると脱線して、大事故になります。

新しい社長になってから幹部や優秀な社員が次々に退職して、
業績が一気に傾いた・・・なんてのは、よくある話です。

ある会社は、やたらと猜疑心が強い子息が社長に就任しました。
表ではニコニコしていますが、周囲の教えからなのか、腹の底から人を
信じられず、裏では幹部やスタッフの愚痴ばかり。
しかし、不思議なもので、そうした悪い話ほど外に漏れるのです。
標的にされた人は「やってられるか!」と、ドミノ式に辞めていきました。

人には、役割期待といって、「他人が自分に望む役割を果たそう」とする
習性があります。期待される役割がないのであれば、辞めるという選択肢しか残されていません。

また、心理学者のダグラス・マクレガー氏は、
「物質的欲求が満たされている現代にあっては、性悪説ではなく、性善説によるマネジメントを取るべき」
と語っています。

私も経営者になりたての頃、「部下を信頼しても、信用するな」などと年長者から教えられましたが、
「騙されたらそれは自分の力不足で、自業自得だ」
くらいの度量が経営者には必要だと徐々に思うようになりました。

翻って、経験則ですが、経営、特に人事は性善説のほうが上手くいきますし、その方が精神的にも楽です。
人を疑ってビクビクしながら経営するのは得策とは思えません。
「彼に○○という役割を与えれば、ますます活躍してくれるはずだ!」
という性善説に基づいた経営を心掛けたいものです。