UP PARTNERS

BLOG

代表ブログ
service

新しいことへのチャレンジ

2023.05.15更新

先日 50 歳になりました。あまり意識していなかったのですが、当日になってこの言葉を思い出しました。

「五十にして天命を知る」

天命どころか、まだ迷う事の方が多いですが、おそらくこの先税理士以外の道は無いと思いますので、求められる限りは頑張ろうと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

新しいことへのチャレンジ

コロナに起因して、事業再構築助成金というものが出ました。最初は売上が減少した企業だけが対象でしたが、今は拡大されていて、幅広く新規事業を後押ししてくれます。ベーシックな成長枠での応募だと、会社規模にもよりますが、2000~7000 万円の補助金が出ます。医療法人が対象外なのが残念ですが、MS 法人での利用は可能です。
 
ところで、新規事業を検討する場合には、有名な分類があります。これは下に行くほど難易度が上がります。
1  既存の顧客に既存のものを提供する
2  既存の顧客に新しいものを提供する
3  新しい顧客に既存のものを提供する
4  新しい顧客に新しいものを提供する




1 既存の顧客に既存のものを提供する
いわゆるリピート商法で、最も効率よく利益を上げることができますが、新規事業ではないので今回は触れません。

2  既存の顧客に新しいものを提供する 
物やサービスを売る場合は、その商品が高額であるほど信用(ラポール)が必要となります。既存のお客様とは信頼関係が出来上がっているので、新しい商品を買ってもらえる可能性はぐんと高くなります。本格的に売る前にお試しで利用してもらうということもできるでしょう。

最近クリニックでサプリや化粧品などを売っていますよね?実は私も使っているのですが、これらは「先生が取り扱う商品なら間違いないだろう」という信頼のもとに成り立っています。また、以前ふぐ料理屋がうなぎ料理屋を買ったというのが報道されていました。同じ商圏の人を対象に、夏も冬も売上が上がるようになりますから、面白い戦略だと思いました。

3  新しい顧客に既存のものを提供する  
これは飲食店が支店を出すのを想像していただければと思います。飲食店で難しいのは、支店が増えるのに反比例してプレミア感が減ることでしょうか。また、新規の顧客を発掘するには、大きなコストがかかります。リアルな出店は内装費用等がかかりますが、最近は建築費が非常に高騰しています。またWEB サイトの場合でも売上手数料や広告負担金などで思うような利益が上がらないケースがよくあります。こうしたコストを最初から厳しめに見積もっておく必要があるでしょう。

4  新しい顧客に新しいものを提供する  
最も難易度が高く、失敗するリスクも高いです。その反面、成功した場合は、事業の大きな柱になる可能性もあります。大手なら京セラの携帯電話事業への参入や、富士フイルムの医薬品などいろいろあるのでしょうが、楽天は同じく携帯電話事業への参入で今の所大失敗していますね。

私が見た身近な成功例は、 
・保険プランナーが泡盛バーを再生して経営
・IT 企業がカレー屋さんを経営
… うーん、あまり思い出せないです。失敗事例はいくつも思い出せるのですが。

このように、一口で新規事業といっても類型があります。私が経営者である叔父からよく言われたのは、隣の商売を検討しろということでした。前述の分類で言えば 2 番にあたると思います。私の父が社労士事務所を併設したのは、まさに隣の業界だったからでしょう。
 
また先日、鉄の加工を行っている私の友人が、外注していた品質検査を行う会社を M&A で買い取りました。販路拡大も見込めますし、税制の特例でその年、数千万円払うはずだった税金をゼロにでき、おまけに事業承継の補助金まで受け取ることができたとのこと。

人手不足は深刻ですが、国の方針もあって、以前よりも新しいことに取り組みやすい環境になっていると思います。補助金の活用で投資リスクを下げることができないか? M&A などもっと効率の良い方法はないか?
弊社に遠慮なくご相談いただければと思います。

「持つ」経営、「持たざる」経営はどちらがよいか?

2023.05.01更新

一昔前、持たざる経営がとても注目されました。その対象は建物や機械などの資産でした。

弊社のクライアントで事業再生した印刷会社は、印刷機械を他社に売却して印刷そのものは外注へ。建物や土地も売却し、企画提案に専念しました。まさに持たざる経営を実践して今に至っています。

逆に、持たなかったばかりに経営破綻した会社もあります。介護事業で、施設の大半が賃借だったので、急な減額改正時に家賃を下げてもらえず、赤字が拡大し再生フェーズに追い込まれたという事がありました。これは建物を自社で持っていれば今も存続していたでしょう。

持つ経営、持たざる経営、どちらが是なのかは業態や周囲の環境によります。この辺りは経営者として本当に考えどころですが、銀行借入の元金返済が容易にストップできる現況を考えると、

・企業の存続に関わるものは出来るだけ自社所有
・なくても何とかなるものはレンタル


が基本かなと思っています。