2025.01.15更新
人手不足の時代に何考えてるんだ?
と思われるかもしれませんが、組織には絶対に辞めてもらわなければならない人が時折現れるものです。
A. 仕事はできないし、愛社精神もない。
B. 仕事はできないが、愛社精神はある。
C. 仕事はできるが、愛社精神がない。
1人辞めてもらうとしたら、皆さんはどの人を選択するでしょうか?
私ならCをお勧めします。
Aも困りものですが、優秀でない分辞めるときの被害も少ないですから後回しです。
Cは地下の不発弾みたいなもので、爆発しない間は良いですが、一旦爆発すると、会社が吹っ飛ぶ位の影響を及ぼす場合があります。
よく、〇〇部長は若社長に反抗的で、規則を守らない困り者だが、あの人がいなくなると売上が大きく減るから辞めさせられない…みたいな相談を受けます。
ほとんどの場合、いなくなってもそれを穴埋めする人材が出てきて、減った売上は思ったより早く回復します。むしろ、社長が決断したことを他のスタッフが喜び、生産性が上がったこともありました。
人は大事です。
しかし、「要らない人はやっぱり要らない」です。
2025.01.06更新
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年はやっとコロナパンデミックが収束したと思ったら、年明け早々から大地震や火事が起こり、極端な円安の継続、人手不足、激しい賃上げ、税制改悪、コロナ融資の返済など中小企業を取り巻く環境としては厳しいものがありました。
一方で仮想通貨は爆騰し、株価も堅調に推移。懸念された利上げは最低限と、金融投資をするには良い環境でした。
良い事も悪い事も、予期せぬことが起こるのは経営の「常」ではありますが、その時々で皆様のお役にたてますよう今年も尽力いたします!
KPI は何にしますか?
さて、年始や年度初めに目標を立てる方は多いと思います。
目標を立てるとき、売上◯◯億円 利益〇〇万円とする事が多いと思いますが、勿論これは経営者にとっては大事な指標です。何しろ、固定費を上回る限界利益(≒粗利)さえ稼いでいれば理論的に会社は永続するのですから。しかし、スタッフからすると売上や利益は往々にして「それって私に何か関係がある?」くらいの認識です。
つまり、売上や利益はあくまで企業活動の結果でして、大事なのはその目標値を達成するために「誰が何を行うか?」です。で、何かに取り組む際に必要になるのが行動指標であり、KPIということになります。
KPI(Key Performance Indicator)、名前の示すとおりで、目標を達成するための道筋、道しるべみたいなものです。
仕事柄、色々な企業様を訪問しますが、目標数値をスタッフとシェアしているケースは半分くらいでしょうか。ほとんどは社長だけが認識されています。さらに、KPIを設定してスタッフとこれを共有し、一人一人に数値を落とし込み、これを追いかけている企業はその半分以下しかないように思います。
これでは目標は存在しないも同然ですし、経営者にのみ負担がかかって実に大変です。経験上、楽しいことも苦しいことも全員で分かち合う方が気が楽ですし、結果も出やすいです。
例えば、ある歯科医院では年間の売上を達成するためにKPIを月間売上でなく、メインテナンスでの来院数に切り替えました。歯は薬品で再生することはほとんどありませんから、日頃からプロ(衛生士)による手入れがとても大事になります。なので、小さな虫歯や歯周病をできる限り予防することが医院の果たすべき役割であり、最大の目標と考えたわけです。そのためには、毎月の売上ではなく、メインテナンスで通ってくれる患者さんの数をKPIとして目標管理していくのが一番適していました。
結果的に、この医院では衛生士が大活躍して、メインテナンスで通う方が1年で2.5倍に増え、それにつれて売上も大幅に増加しました。これを原資に全員が昇給し、離職率がほぼ0になるという副効果までありました。
目標が達成されなくても…
弊社では12月に来期の数値目標をたて、年度末にそれを達成するための重点項目を書き出し、スタッフと共有しています。
これに関して、各部署でKPIを設定し、幹部会議で進捗状況を確認しています。取り組み方が甘いと、私から容赦なく雷が落ちますから幹部は毎月大変だろうなと思います 笑
ちなみに、昨年は皆様のDX化の支援など14の重点項目を打ち出しましたが、そのうち実際に取り組んだのが13項目。しかし、概ね達成したな・・と思うのは4項目のみでした。そうそう上手くいかないものです 苦笑
しかし、目標を立て、KPIを設定し、全社で取り組む事によって会社は良くも悪くも変化をします。その変化を受容して、しつこく改善を行っていく事が大事かなと思う次第です。
また、ある会社は目標を設定する過程で、スタッフの採用が必要不可欠になったのですが、採用募集していく中でスタッフのキャリアプランが脆弱であることに気づきました。そこで、スタッフがより成長できるように新しい施設を作り、そこではスタッフが自己の裁量で売上を作り、自己の所得に反映できるようにしました。まだまだ結果はこれからですが、すでに採用面で良い結果が出ているそうです。目標を立てなくても企業の継続は可能かもしれませんが、立てた方が張り合いが出ますし、達成するために行う努力は必ず将来の糧になると思います。
最後に皆様のご健康と益々の発展を祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。
2024.12.16更新
早くも12月。この間まで半袖だったのに、急に冬が来たようです。
今年も京都の紅葉を見に行きましたが、暖かい日が続いたため、ほとんど真っ青でした…苦笑。来年は真っ赤な紅葉が見られますように!
人件費は上がり続ける
15年ほど前、「低い人件費によって利益を出すビジネスモデルは急速に変えることを余儀なくされる」と、弊社の月刊情報誌に書きました。理由は、団塊の世代が間もなく引退するからでした。
で、リーマンショックなどで一時的に雇用は悪化したものの、その後はアベノミクスもあって回復。一気に人手不足となり今に至ります。
この間、最低賃金が約45%アップしました。年利に直すと2.5%。つまり、政府によって年平均2.5%程度の昇給を余儀なくされているわけです。昨年から今年にかけては平均5.3%昇給したとの報告もありますが、今後この傾向はますます加速すると思われます。税理士などは典型なのですが、人が主体の事業は次の10年で最低でも10%ほど人件費が上がる事を覚悟しなければならないと思います。理由は、労働人口が平均で10%以上減る予測に対し、代替手段が今の所乏しいからです。
特に、若くて優秀な人材はどの業界でも奪い合いです。大卒初任給で年収400万円超は当たり前になってきました。
入社してもらうために、自社の魅力をいかに磨くか?顧客満足と働きやすさのバランスをいかにして取るか?中小企業の経営者としては頭の痛い所です。
最近は人材獲得のためにあらゆる企業が知恵を絞っています。
・営業時間の短縮や休日の増加
・時短勤務制度など勤務体系の多様化
・大型2種免許獲得の全額支援
・美容室代の全額支給 等々
そして、これらの取り組みは外部に発信しないと意味がありません。これまで以上に福利厚生の充実と発信力が求められていると強く感じるこの頃です。かくいう弊社も懸命にInstagramなどに取り組んでおります。
若者はいつの時代も違う
福利厚生というと、どうしても「子供を甘やかすようで嫌だ」という考え方もあると思います。就職氷河期をモロに経験した私も「甘やかされて良い事など一つもない!」と内心思います。
しかし、若者と年長者の考える事は違って当たり前。紀元前1680年頃のヒッタイト王国の書簡に「最近の若者は・・・」といった若者の現状を嘆く言葉が記述されていたとか。かのソクラテスも同様の事を言ったそうです。
若い人に自分の価値観を押し付けても難しいと思います。私も母親の言うことは今だに理解できません。笑
一方で、いわゆるさとり世代やZ世代と話していると、かつて新人類と言われた団塊Jr.よりも「競争」と「失敗」を極端に回避する傾向があるように感じています。これは野村総合研究所の報告書にもありました。
なので、弊社の場合、他人と競わせるのではなく、自分の目標(売上、スキルなど)を自分で設定して、それを達成するように会社の制度を変更しました。また、ミスは仕方ないが、それを報告しないと厳罰だとも常々伝えており、ミスそのものに対するペナルティはほとんど廃止しました。
それでも馴染めない人は早々に辞めていきますが、全体的な離職率は8% ですから、それなりに受け入れられているのだろうと思います。
変化は少しずつ起こる
20年前を振り返ると驚くほど経営環境が変わったと思うのですが、1ヵ月前を考えるとほとんど変わっていないと思います。
大事なのはほんの少しでいいので毎日、毎月、そして毎年変化していくことではないでしょうか。ゴルフでは1つの成功にこだわり過ぎるとスコアを崩すと言います。それと同じで、過去にあまり囚われすぎず、「今」を柔軟に取り入れていくのが何よりも大事ではないかと思う次第です。
2024.12.02更新
103万円問題が話題ですが、私の感覚では、106万円、130万円の「社会保険料の壁」のほうがよほど大きな問題であると思っています。個人的には、時代にそぐわなくなった3号被保険者をどうにかしないと壁の問題は解決しないと思っていますが、反対派も多いようなのでどうなることやら・・・
また、厚労省案の企業に負担させるなどはありえない話だと思います。
さて、統計によるとこの30ヶ月、会社倒産が対前年で増加し続けているそうです。
不況になると必ず「社会保険削減スキーム」や「消費税削減スキーム」が流行します。ちなみに、これは全てが違法というわけではないです。
しかし、税理士からみてあぶなっかしいと思うのは、本来の従業員を外注化するというものです。
税務の世界では、雇用の定義はとても曖昧でして、その人が従業員か外注スタッフかの判断は、誰の指揮命令下にあるか?代替性はあるか?道具は支給しているか?など、総合勘案で決定されます。
逆に言えば、「◯◯の条件をクリアしているから絶対に外注として認められる」と、言い切れる場面は意外と少なく、税務調査でもよく揉めます。
もし外注を全否認された場合は、源泉税、消費税、法人税、さらに加算税、場合によっては重加算税など驚くような負担を急に強いられます。
「社会保険料や消費税を減らせる」という謳い文句で、怪しげでキラキラしたスキームに引っかからないよう、くれぐれもご注意ください。
2024.11.15更新
周回遅れで地面師たちを見ました。頭の中で、「もうええでしょう!」とセリフがヘビーローテーションです。
実話を元にしたドラマですが、現実はもっと単純で荒っぽい手口だったそうですね…。土地取引に限らず、金融投資や新規事業など、美味そうな話ほど罠があるものです。
大きなお金を動かす際はくれぐれも慎重に。私も過去にクレーンゲームに投資して失敗した事がありますが、「まぁ、ええやろう」では本当にダメですね。
毎朝の掃除
私は腰痛持ちでして、近くの医療モールにある整形外科によく通っています。朝一で行くと先生が1時間前には来ていて、一人で掃除している姿を見かけます。医院の中だけでなく外回りまで掃除しておられます。その後、コロナ感染対策用のテラスの椅子を外に並べ、日除けのテントを張って清掃作業終了。
スタッフにお願いしてもよいのでは?と思うのですが、「患者さんが来る前に、掃除は自分でやるべき事だと思うから」との事でした。ちなみに、その医療モールで毎朝掃除をしているのは、その先生だけです。
この姿を見るだけで、とても安心感が湧きます。
最近では大谷選手のゴミ拾いが有名ですが、イエローハット創業者の鍵山氏が 53 年間トイレ掃除をしていたのもとても有名な話です。
素手でトイレを掃除をすることで、
・お客様が人として信頼してくれる
・色々なことに気付く人になれる
・きれいになったトイレを見て、毎朝、小さな感動を得ることができる
色々な効用があったそうです。
「たかが掃除、されど掃除」、「魂は細部に宿る」… 経営者として、色々考えさせられます。
商売で運を引き寄せるには整理整頓が欠かせないとよくいわれます。なるほど、業績の良い会社は総じてオフィスや作業場がキレイで機能的ですね。
診療は空手に似ている
先日、医療法人厚良会理事長 種市良厚先生が他界されました。いわゆるスーパーカリスマな歯科医師で、空手の有段者でもあられたのですが、
「菅君、歯科の診療は空手と同じだよ。何度も何度も事前に繰り返し練習することで、本番で患者さんにより良い治療を届けることができるんだ」
と仰ってました。
種市先生には、業界のことはもちろんですが、経営面でもとても多くの事を教えていただきました。
例えば、診療に集中するために、経営の大半は親友の上野さんが代表の法人に委託しておられました。こうした経営と診療(現場)の分業体制は今でこそ当たり前なのですが、その先駆者だったと記憶しています。
平成20年に弊社が主催した経営セミナーで、「人生の基本・17か条」というのを配られたのですが、全ての経営者に共通することですし、今見ても全く色褪せないのでいくつかご紹介します。
1. 人間の美徳は自己犠牲であり、人間の本性は私利私欲である
4. 現在は過去の努力の結果、将来はこれからの努力の結果である
7. プロは結果だ (診療技術、経営面も含めて)
10. 今の環境に感謝し、その恵まれた環境を次の誰かに渡すのが恩返しである(人材育成に関して)
12. 日頃出入りしている業者、周りの人を大切に
14. 人生は嘘をつかないのが一番楽な生き方。嘘を取り繕うのは労力が必要
17. 人間の価値は死ぬまでどれだけ人の役に立ったかで決まる
報酬は関係ないが、何故かだいたいは追いかけてくる
これからもお教えいただいたことを忘れず、皆様、そしてスタッフのために頑張っていこうと思います。
種市先生、本当にありがとうございました。
2024.11.01更新
ある時期まで、私は教師を目指してまして、一応教育実習以外は単位をとりました。
しかし、中学校時代の恩師から、
「菅、お前は教師には全く向いていない。教師という仕事は手からこぼれ落ちる水を出来る限りすくう仕事だ。お前みたいに、嫌いな奴、できない奴を片っ端から切り捨てるような性格では教師は務まらない」
と言われました…。正直むかつきましたが、当時の私は確かにそういうところがありました。(苦笑)
しかし、経営者も教師ほどではなくても我慢強くなくてはいけないと思うこの頃です。
スタッフを見ていると、0点の人なんて1人もいません。必ずどこか良いところがあります。配置転換や部署を変えたりしたら大活躍したなんて例はいくらでもあります。
若い頃は自分も尖っているため、人のできないところに目が行きがちですが、何が得意なのか?どこに適性があるのか?可能性を探ってあげることも経営者としてとても大事な事と思います。特にこの人材難の時代においては。
2024.10.15更新
8月の末に大学時代の友人と北海道に行きました。
ちょうど迷走台風が来ており、飛行機の予約を6回取り直しました。台風の来る時間によっては東京に泊まらなくてはならない可能性もあったので、新幹線と東京のホテルも念のため予約しました。すると、その友人が「拓ちゃん、旅行代理店並みの手配力やわ!」との事。結果、欠航ギリギリの便で無事に行く事ができました。
税理士という職業は、対策を練る時に税務署に否認されるリスクを考えて、保険的な対策を何重にもかける事がよくあるので、思考がリスクありきになっているのかもしれませんね。
社員旅行の是非
先日、X(旧Twitter)で、ある会社の社員旅行が話題になってました。その会社は、スタッフが200名ほどいるのですが、「社員旅行に来ないような人は辞めてもらう。そもそもそんな人は採用しない」と社長がキッパリ発言したので、大炎上していました。
コメントを眺めていると、批判的なものは、
・令和の時代に昭和的で驚いた!
・コロナにかかったら責任とれるのか?
・俺ならこんな会社入らんわ!
肯定的なものは、
・今のコミュニケーションが希薄な時代にやるからこそ、価値がある。
・社員旅行に行くのが就職の前提条件なら行くのも仕事では?
といった具合でした。
皆さんはどう思われるでしょうか?
私はこの社長さんの考え方には基本的に賛成です。人手不足で採用対策を講じている会社が大幅に増え、弊社もその1つだと先月書きました。
しかしどんなに福利厚生を手厚くしても、企業文化に馴染まない人はどのみち辞めていきます。辞めるだけなら良いのですが、周りを引きずり込んだり、外に出ても毒を吐きまくる災厄のような人もまれにいます。
当該会社は不動産業だったのですが、「社員旅行にも付き合えない程度のコミュ力では当社には居場所がない」という事なのでしょうね。
ちなみにですが、ある医院が先日海外旅行に行きました。スタッフほぼ全員が参加し、ものすごく楽しかった!との事でした。帰って来てから、明らかにスタッフの働き方が違うそうです(笑)。
要らない人は結局要らない
500人以上スタッフがいるような会社なら、多様性も大事になってきます。このクラスになると組織がマンネリ化することが会社の命取りになるからです。
しかし、大半の中小企業にとって、1番大事なのは組織全体が同じ方向を向いていることです。社長が「新規先の営業開拓を強化したい」と言っているのに、営業に尻込みする社員が複数いたら、その分確実に利益が損なわれます。そんな状態で会社の業績が伸びるはずなどありません。
企業で一番害悪なのは、無能な人ではなく、優秀だが組織に反抗的な人だとよく言われます。経験則ですが、不幸にしてそのような人がいたら、どんなに個人の成績が良くてもやめてもらった方が長期的には良くなることが圧倒的に多いです。
採用時には言いにくいことも伝えておく
弊社の離職率は、私が入った当時は30%ぐらいありました。毎月のように歓送迎会が行われており、その費用も馬鹿にならない額でした。
今は8%なので、随分下がりました。働き方などいろいろ工夫もしていますが、コンサルから指摘され、面接時に我慢して欲しい事を伝えるようにしています。
例えば、毎日勉強会があって、毎月テストがあり、それによって評価される事を伝えています。残業も減らす努力はしていますが0では無いですし、確定申告の繁忙期は遅くまで残ることもあります。
それでもなお弊社に魅力を感じ、納得して入社してくれればと思います。
逆に、労使間でよくトラブルになるのは、「最初に聞いていた話と違う!」というものです。ですので、お互いにとって不幸な結果にならないよう、採用時には会社の良い所はもちろんですが、改善点や取り組んでいることもお伝えするようにしては、と思う次第です。
2024.10.01更新
「地面師たち」がNetflixで大人気となっています。
流行に疎い私も見てみました。
なるほど、食事中に見てはいけませんね…。
裏切りを許さないのは、現代の新撰組みたいな感じでしょうか。
しかし、やってる事は人としてあるまじき事ですが、ドラマの中の彼らのチームワークはなかなかのものです。
豊川悦司 社長
北村一輝 マーケティング部長
綾野剛 業務部長
ピエール瀧 法務部長 兼 広報
小池栄子 人事部長
染谷将太 開発部長
ってとこですかね。組織としてはとても理にかなってます。
組織を作る上で最もよくないのは、兼務が多いことでしょう。できるだけタスクは単純化し、エネルギーを分散させないことが、その人の能力を発揮することにつながります。
中小企業では、人的なリソースが少ないために役職を兼務させることが多いかと思いますが、できるだけ得意な分野に集中させてあげることで業績が上がることが多々あります。
そんな経営者目線でもう一度見てみると、また違った印象を受けるかもしれませんよ。
2024.09.17更新
今年もとても暑くて、数回ゴルフに行ったら、部活をしていた頃(野球部でした)に負けないくらい日焼けしました…。
子供の頃はお盆が明けたら少し涼しくなっていましたが、今年は最高気温38℃!!明らかに気候が変わりました。
数十年後には海の近くで気温が安定している沖縄が避暑地になるというのは本当かもしれませんね。
ホワイト化の功罪
変わったといえば、20年前にあれだけ余っていた人がいつのまにか不足状態となり、今や雇用確保は日本企業の最大の課題になっています。それに伴って、企業はワークライフバランスを大幅に見直し、福利厚生を手厚くする事で採用強化を行っています。
弊社ももちろん例外ではなく、5年ほど前から様々なことに取り組んでいます。
同業の他社がすぐには真似できないであろう事から優先して、矢継ぎ早にやりましたが、私が直接やった事は少なくて、採用担当の2人が色々リサーチしてどんどん進めていった感じです。結果としてホワイト企業の認定を受けることが出来、上記の制度も概ね定着し、採用も他の会計事務所に比べれば安定させる事が出来ています。
しかし、これらの施策はスタッフに歩み寄っているものが複数あり、要するに以前より緩く働く事も可能にしているわけです。なので、浮いた時間を活用して自律的に勉強しないと実力は上がりませんし、制度を悪用してサボれば、会社は勿論、長期的にはスタッフ本人も損をすることになります。
私は会社をダメにした二代目経営者をたくさん見てきましたが、筋肉と一緒で継続的に鍛えないと仕事に関する能力はあっという間に落ちます。
ですので、ホワイト化がスタッフの能力低下、会社の実力低下に繋がらないよう、
・実務テストの定期的な実施
・成果主義の徹底
は今後も変えないと宣言している次第です。
良い制度はみんなで育てる
さて、こうした新しい制度の導入時には、必ず抵抗する人が現れます。
・社風が変わるのではないか?
・制度を悪用する人が出るのではないか? といった具合です。
私は基本的に性善説で経営した方が自分が楽だと思っていますので、「まあ、とりあえずやってみよう。ダメなら変えればいい」と変化を受容する事を推奨しており、結果的に性悪説より上手くいくことの方が多いです。
例えば在宅勤務なども家でサボるスタッフが出るのでは?と危惧する向きがありましたが、運良く初期にあるスタッフのサボりが発覚して退職することになりました。
結果、「ルールは守らないといけない」「その気になればサボりの調査は可能なんだ…」と雰囲気が引き締まりました。
「良い制度はみんなで守り、育てる」という雰囲気作りが大事かなと思う次第です。
人は変化を嫌う生き物
最近読んだ「変化を嫌う人を動かす」という本にありましたが、「怠惰・暗い・無礼な人など、いわゆる腐ったりんごは組織の生産性を40%超落とす」のだそうです。
日本でも1980年ごろにテレビドラマで「腐ったみかん」が議論されたことがありましたね。
義務教育の学校と違い、企業において不要な人材は、一刻も早く辞めてもらうに限ります。
しかし、採用力が弱いと、辞めさせることを躊躇う場面も増えるかと思います。
企業を継続的に強くするためにも、
・採用力を強化する
・そのための改革、投資を行う
・良い制度はみんなで育てる
・自社にそぐわない人には辞めてもらう
良い循環を回したいものです。
2024.08.16更新
いや、 ほんとに毎日暑いですね。
私はシュノーケリングが好きでして、時折南の島に行くと、ひたすら泳いでおります。普段水泳をしているのも、そんな楽しみがあるからで、ご褒美がないとプールでひたすら泳ぐのは苦痛でしかないですね…笑。
海の中では、いろんな出会いがあります。マンタやイーグルレイ(マダラトビエイ)、サメなどの大物に予期せず出会うとアドレナリンが出まくります。
もう50歳を過ぎましたが、少しでも長く海を楽しめるように、この夏も時間を作ってプールに通おうと思います。
ナマケモノと一流の差
私は本来、かなりのナマケモノでして、動物のナマケモノを見るとものすごく親近感が沸きます。
大学時代の4年間は、将来のことは一切考えず、趣味のスキーに没頭しておりました。今は必要に迫られて勉強しておりますが、これは本来の私ではないです 笑。
そこへいくと、 弊社福岡オフィス所長の鈴木は、旅先へも税法六法を持ち込んでいるらしく、ふとしたときに勉強しているとの事。必要に迫られて勉強するのは所詮二流。将来必要かもしれないことに努力できる人こそ一流ではないかと常々思います。
仲の良い会計士にTOEIC900点の人がいます。彼は留学したこともなければ、1ヵ月以上海外に住んだこともありません。
しかし、少子化の進む日本のマーケットを憂慮し、7年前(40歳)から独学で勉強を始め、今では海外企業との取引に自社の活路を見出しています。
仮に私が今から勉強しても、同じ分野で彼を追い抜くことはかなり困難でしょう。 日々の努力に勝るものはないですね。
ちなみに、同じ事で2000時間継続して努力すると、人はその分野のエキスパートになれるそうです。 これは丁度、高校の部活動の時間数くらいになります。
石の上にも3年と言いますが、何かの参考になればと思います。
やってみて損はない
私の母は5年前に社労士試験に合格して、息子の私が一番驚きました。急に思いたって、その日に参考書を買ってきて、スクールに通い出して、7年かけて合格しました。残念ながらその知識を使う事は無さそうですが、若い勉強仲間との交流が今でも続いているようで、大きな財産になったようです。
翻って、事業はいつも成功するとは限りません。しかしチャレンジしないところに成功もありません。
先日知り合いの会社がリスクを過大に評価して新規の大きな仕事を諦めました。私から見ると、多少失敗しても良いからやれば良いのに…と思うわけです。もし失敗して多少のお金を失っても、経験という財産が残り、次につながる可能性があります。
何もしないと永遠に0です。人生は有限です。
チャンスが来たら とりあえずやってみる…くらいで良いのでは?と思う51歳の夏です。
2024.07.16更新
先日、仕事絡みで久しぶりに神戸に行ってきました。
大学時代はお金も持たずに、フラフラと遊びに行ってました。今回は三宮駅からハーバーランド近くまでのんびりと歩いてみました。建物などはあまり変わってないのですが、お店はほとんどが変わっていました。企業の平均寿命は約30年と言われますが、これは競争の激しい都心ほど当てはまるのだと改めて思いました。
神戸市(149 万人)はこの 10 年で 5 万人ほどの人口減です。今では福岡市にも抜かれました。原因は、観光(景観)との両立を図ったためとの事ですが、その観光が実は伸びていません。私は神戸の観光スポットでは近隣の京都や奈良とは競争出来ないと思っていますので、中途半端な観光強化などはやめて、住みやすい都市造りを目指したほうが良いのでは?と思いました。
仕事の報酬は何ですか?
こう聞かれたら、皆様どう答えるでしょうか?
まぁ、普通はお金ですよね。もしくは「ありがとう」という感謝の言葉かなと思います。これに関して、滋賀ダイハツの後藤社長は、「報酬は突き詰めると次の仕事だ」と仰っていました。
つまり、自分の仕事が褒められて、感謝されたら「次も、あんたに頼むわ!」「知り合いを紹介するよ」といった具合に次の仕事をいただけるというわけです。
言われれば当たり前のことかもしれませんが、ご紹介をいただけるというのは本当にありがたいことですよね。マーケティング費用はかかりませんし、そこで頑張ればまた次の紹介の輪が広がっていく可能性もあります。
そういえば、先日高級外車を購入された社長が、ものすごく遠方の店舗に頼んでいました。訳を聞くと、そこのスタッフの対応の素晴らしさが全国一との評判なのだそうです。なので、地元の店舗は使わず、あえて遠方を使うとの事でした。
ちなみに地元の店舗評判は、Googleで見る限り最悪でした。接客や事故時の対応などは日頃の心掛け次第でしょうから、何とももったいない話だと思いました。
翻って、私はこれまで皆様から本当にたくさんのご紹介をいただいて参りました。改めて深く感謝申し上げます。そして、私個人もですが、今担当させていただいているスタッフ一人一人がご紹介をいただけるよう、今後も努力研鑽して参ります。
時には思い切り泣く
大人になると泣くということが非常に減ります。というか、特に男性にとって「泣く」という事は恥ずかしいことで、我慢しなければならないと思っている方が多いのではないでしょうか?
しかし、精神科の先生に聞いたのですが、泣くというのはとても大切な行為で、実は笑うよりも幸福物質と言われるセロトニンが大量に分泌されるのだそうです。つまり、泣くことで、嫌な思いや緊張が涙と一緒に洗い流されるというわけです。
それを聞いてから、最近は泣けるドラマをよく見るようにしています(笑) 国際間の遺体搬送を行う、「エンジェルフライト」というドラマがありますが、これはバスタオルがいる位泣きました。しかし、なるほど泣いた後は驚くほどすっきりして、何故か前向きな気持ちになれました。
皆様も経営していれば嫌なこと、辛いこともたくさんあると思います。そんな時は、もっと悲しいものを見て、思いっきり泣いてストレスを発散するのも1つの方法かもしれませんよ。
2024.07.01更新
新聞報道によると、東京の堀正工業というベアリング商社が破産しました。100年近く続く老舗だったそうです。
破産自体は仕方のないことですが、20年前から粉飾決算を繰り返し、金融機関から融資を受けてきて逮捕されたとのこと。そして、粉飾行為をアドバイスした税理士(74歳)も逮捕されました。
税理士が粉飾加担で金融機関から損害賠償請求されたのは過去にもありましたが、逮捕となると記憶にないです。
この粉飾、過去には当たり前のように行われていたフシがあります。金融機関から「ランク下がらないように何とかしてください」と暗に数値の改ざんをお願いされた事例もあるとか…。
しかし、今はコンプラ違反は絶対に御法度。
大昔の感覚で仕事してはいけないということでしょう。
ついでに言うと、この会社は借り入れたお金を高級外車や高級ブランド品など私的に流用していた容疑もかけられています。経営者は普段から自制しておくことも大事ですね。
くれぐれもご注意ください。
PROFILE
Takuma Suga
代表社員税理士
菅 拓摩
はじめまして 福岡から長崎までわりと広域に活動している税理士です。 社員300名いますが、経営者としても、税理士としても修行中です。