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付加価値とは?その意味と活用方法をニーズから考える

2023.04.17更新

こんにちは。
福岡・佐賀・長崎の税理士法人グループ アップパートナーズです。


1.はじめに

ビジネスシーンにおいて「付加価値」という言葉を皆様も一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?漠然とイメージを持っている人は多いですが、ビジネスにおける意味や活用法を正確に把握している人は多くはありません。そんな「付加価値」についてご紹介したいと思います。


2.付加価値とは?

一般的な付加価値の考え方において、
「付加価値=価値(売上高)―外部購入価値(原材料費等)」というものがあります。
しかし、実際の価値は
「付加価値=お客様のニーズ」となります。よく、提供するサービスの価値を、時間単価などの単なるモノやコトと、金額の比較で捉えてしまっていることがあります。
価値とは売り手側が勝手に判断するものでなく、お客様が判断するものなのです。


3.それは付加価値?ムダ?

多くの方は付加価値のことをお客様のニーズを超えたものを提供することと考えられていると思います。しかし、残念ながらお客様のニーズを超えた上の部分は付加価値ではなく、提供しても価値にならない「ムダ」な部分となります。付加価値は「原価」の上に乗った部分から「お客様のニーズ」までの部分となります。(図表1)



4.顕在ニーズと潜在ニーズ

お客様のニーズを分類すると「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の2つに分けられます。
顕在ニーズとは自分で明確に意識しているニーズです。例)新しい車が欲しい、おいしいご飯が食べたい、旅行に行きたい
一方で、潜在ニーズとは自分でもはっきりと気づいていないニーズとなります。例えば、「ゴルフがうまくなりたい!」と思っている人がいるとします。それは自分でも意識している顕在ニーズです。では「なぜゴルフがうまくなりたい!と思っているのか?」という点が非常に重要です。ゴルフがうまくなることによって、周囲から褒められたいのか、モテるようになりたいのか、それとも健康になりたいのか。そのあたりは潜在化していることが多く、本人さえ本当の理由に気づいてなかったりするのです。このより深い付加価値を探りだすことが重要であり、さらにその先にある「まだつくられていない付加価値」=世界初・業界初の商品の提供が必要となってきます。

では、潜在ニーズはどこに潜んでいるのでしょうか。潜在ニーズはお客様との会話の中だけで把握することはなかなか難しく、実際にお客様が商品を使用するシーン=現場に存在することが多いので、現場を調査・観察することにより初めて潜在ニーズが見えてくることが多いです。顕在・潜在ニーズを的確に捉えることがお客様にとっての付加価値の最大値となり、付加価値の最大値を提供することが同時に差別化を達成することになります。(図表2)



5.付加価値の3種類

人が何に対して感情を動かされ、付加価値と認識するのか?それを理解するためにも付加価値の種類を知っておく必要があります。
① 置換価値
(=今より便利に、今と同じ感情を味わえる価値)例)メールからチャットツール
② リスク軽減価値
(=つらい感情を感じるリスクを減らせる価値)例)セキュリティソフト
③ 感動価値
(=今より高い位置の感情を味わえる価値)
例)整骨院で四十肩が治った!
特に③が重要で、お客様にとっての一番の付加価値は今より高いステージの感情に心が動くこと=感動体験に対して感じる価値です。


6.まとめ

まず、お客様のニーズを探索し、そのニーズをもとに生まれた商品の特長・利点・お客様の感動体験をもとに「付加価値」をつくり、それが「価格」に反映される。この流れで価値創出ができ、お客様に納得してもらえれば、最終的にお客様は「買う」という意思決定をしてくれます。普段あまり自社商品の「付加価値」について考えることは少ないと思いますが、これを機に一度考えてみてはいかがでしょうか。



Ryo Watanabe

税理士法人アップパートナーズ
福岡オフィス

付加価値とは?その意味と活用方法をニーズから考える