【保険】

相続税法24条の改正について

2010/01/13


はじめまして、FP事業部・佐賀オフィスの貞方です。
今回は、平成21年12月の税制大綱の閣議決定による相続税法24条の改正について
お知らせ致します。

相続税法改正の議論は毎年行われておりましたが、いよいよ今度の改正で見直しされることが確実となりました。

・まず、現行の相続税法24条について説明いたします。
相続税法24条というのは『年金受給権の評価』といわれる税制です。
簡単にいいますと、年金として受取る権利を贈与・相続した場合、課税対象額を
『年金受取総額より小さく評価します』という税制です。
例えば、現金1億円を生前贈与したとすると現行では、最高税率の50%が課税されてしまいます。
ところが、受取り総額が1億円の『年金』として贈与したとすると、受取る総額は同じ1億円なのに、相続税法24条により、税金計算のための評価額を最大80%圧縮することが出来るのです。
わかりやすく、上記の場合において具体例を用いて説明致します。

〇現金で1億円を生前贈与した場合
贈与税は4720万円となります。(=(1億円-基礎控除110万)×税率50%-控除額225万円)

〇1億円を40年間の確定年金として生前贈与した場合  
相続税法24条により課税対象が『1億円相当の年金受給権』となるため、
贈与税は720万円となります。
(=(1億円×20%)-基礎控除110万×税率50%-控除額225万円)
結果、現金贈与の場合より4000万税負担が圧縮されることになります。

*注意:年金受給権の評価法は、年金種類や年金残存期間によって異なります。

従いまして、これまでは多くの資産家層を対象に、変額個人年金などを使い、相続対策として利用されてきました。

・次に改正内容です。

 定期金に関する権利の評価の見直しについて
1.給付事由が発生の場合
 有期定期金・無期定期金・終身定期金ともに次の①~③のうち、いずれか高い額で評価する。
(1)解約返戻金相当額
(2)定期金に代えて一時金の給付を受けられる場合は、一時金相当額
(3)予定利率等を基に算出した金額
※上記の改正は、次の①及び②の定期金に関する権利に係る相続税又は贈与税について適用する。
①平成22年4月1日から23年3月31日までに締結された定期金に関する権利に係る契約で、同期間内に相続もしくは遺贈又は贈与により取得したもの
②平成23年4月1日以降に相続もしくは遺贈又は贈与により取得したもの
2.給付事由が未発生の場合
 原則として、解約返戻金相当額で評価する。
※上記の改正は、平成22年4月1日以後の相続もしくは遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利に係る相続税又は贈与税について適用する。

よって、上記改正内容により、
例えば、生前贈与のために据置期間1年の変額個人年金保険に加入する場合でも平成22年3月末までに加入手続きを完了させるか否かで課税対象額が変わってくるのが現状です。
平成22年3月末までに加入された場合は、この場合ですと、平成23年3月までに年金受取りが始まり、この段階で贈与が確定しますので課税対象額は現行通りとなりますが、平成22年4月以降の加入の場合は改正内容に従うものとなります。

*なお、契約形態にはくれぐれもご注意ください。

最後に、今後も税制改正は避けられないのが現状です。
税制改正のリスクも踏まえた上でご案内することが、販売する側に求められると思います。

                                                                             FP事業部 佐賀オフィス 貞方 康一


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