【建設】

下請資金繰り支援事業

2009/07/30

建設業界を取り巻く環境は、公共工事の削減、それに伴う競争入札の激化・低入札化、大手ゼネコンの地方進出、経営悪化による人員の削減等々依然として非常に厳しい状態にあります。今後建設投資額は約45兆円まで落ち込むと予想され、1992年のピーク時(約84兆円)と比べると、約半分です。今年は政府も過去最大級の住宅ローン減税などを用意し、民間投資の増加を期待しているようですが、景気低迷のこのご時世に住宅ローンを組んで、自宅を建てる気にもなれないというのが、一般的な考えだと思われます。
先行き不安な状態が続いておりますが、昨年末実施された緊急保証制度は、一定の効果があったようで、中小企業の資金繰りが緩和され、一息つけた会社も多かったと思います。2009年上半期九州の企業倒産件数は前年同期比約16%減の595件で、3年ぶりに減少しました。(業種別では建設業222件 前年同期比約15%減)
ただこれも楽観視することはできず、6月単月の倒産件数は、前年同月と比較しまして減少してはいるものの、減少率が約5%と減少率が小さくなってきており、緊急保証の効果が薄らいでいると予想できます。今後も資金繰りを中心とした経営が求められそうです。国も建設業の資金繰り対策として、7月1日より「下請資金繰り支援事業」の運用を開始します。この事業は、下請・資材会社が元請会社に対して持つ売上債権をファクタリング会社に譲渡することで、早期に現金化できるようにする仕組みで、建設業の振興基金を通じ債権譲渡の際の金利助成(1/2で年率3%を上限)や、債務に対して95%の保証(12月31日までは99%保証)をするなどの支援策を講じるようです。この事業を利用できれば、下請・資材会社は安い金利で、売上債権を早期に現金化できるメリットがあります。また、ファクタリング会社も国が債務保証してくれることによって、安心して債権を買い取れます。今のところ、東・西日本建設業保証がこの支援事業に参入することが明らかになっています。この制度を活用するための要件はいくつかありますが、利用検討の価値はあると思います。

国土交通省「下請資金繰り支援事業」紹介http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo14_hh_000080.html

建設グループ 貞松(威)


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