【税務】

春の酔人夢

2009/05/01

 昨年末よりアメリカ発の金融危機(100年に一度ともいわれる経済恐慌だそうです。)がじわじわと悪魔の大きな手を広げ、この世のすべてを飲み込むように忍び寄っています。

 2008年末より円高も加わり、日本の自動車メーカーや電気メーカー等それに関連する多くの、特に輸出関連の製造業の派遣切りや契約社員の首切りが社会問題となりました。自社の正社員を護る為、経営危機を乗り切る為の一番先に手を付けた大手企業の経営手法だったのです。

 多くの企業が決算等の下方修正をし、中小企業がバタバタと倒産して行く現状を政治が看過してよいのでしょうか?日本政府は我々国民の生活や未来をどう考えているのか心配です。一人12,000円の小遣いでは到底不安は払拭されません。

 政府は21年度の予算、また、15兆円規模の補正予算等一生懸命に対策を打ち出しています。世界が協調路線を取りながら経済恐慌に対処しようというオバマ大統領の声掛けに日本も協力して、経済危機に立ち向かっています。そして、4月の初旬、日本もアメリカも少しずつ株価が上昇していますが、まるで座礁した世界丸という船を世界中のみんなで力を合わせて離礁させ、再び安全な海で航海してもらいたいと願いながら努力しているようです。

 確かに日本は、ホンダ、トヨタのハイブリッド車の製作発表が新車の売上アップに若干寄与し、また、経団連のトップのカメラ屋さんの「兆しが見えてきた」という言葉を聞くとなんとなく世界丸、否、小船の日本丸のこの先の航海に若干希望を持たせてくれるように感じられる今日この頃です。

 でも、日本丸は、離礁を果たし無事安全な航海に旅立てるのか不安でいっぱいです。3月決算法人の成績が5月下旬に公表されますが、メガバンク等の金融機関をはじめとして多くの企業が下方修正をしているのをみると、麻生政権の取る政策(50兆円の株価下落対策)が成功するのか心配です。現在の国等の借金(1000兆ともいわれている)に赤字国債11兆で賄う補正予算に加えて更に株価対策の50兆円等、借金はどんどん増えていくでしょう。

 グローバルスタンダードの名の下にアメリカに追随してきた結果、経済恐慌の波をもろに破る、日本の将来はどうなるのでしょう。現在を乗り切っても永く借金の返済に苦しむ日本にならないよう、日本丸の舵取りを政治に託すしかありませんが、不安の種はつきません。

 技術や経営に定評のあるホンダでさえ世界GPレースのチャンピオンを目前にしながら、経営感覚を見誤り、たった1ポンド(日本円で149円)で手塩にかけて育てたレースチームの経営権を手放したのだから・・・。一寸先は闇でしょうか?

 もっと光を、と叫びたくなるようです。

福岡オフィス  税務相談室  室長  比後 恭治

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